第1章|職場の“健康”とは何か:個人だけでなく「環境」も重要
健康経営が注目される昨今、産業医による面談やストレスチェックなどのメンタルヘルス対策を導入する企業は増えています。ですが、「職場全体の健康」を真に守るには、もう一歩踏み込んだ視点が必要です。
たとえば、換気が悪く湿度が高い職場では、カビや細菌が繁殖しやすく、気付かないうちにシックビルディング症候群や過敏性肺炎といった健康障害のリスクが高まります。また、照明、騒音、作業動線、温熱環境など、日常業務では見過ごされがちな要因が、実は集中力の低下や疲労蓄積に大きく影響しています。
このような“環境起因のリスク”に対し、**職場を総合的に評価し、対策を設計する専門家が「労働衛生コンサルタント」**です。
第2章|労働衛生コンサルタントとは?産業医との違いと連携のポイント
「産業医が“人の健康”を守る医師」だとすれば、「労働衛生コンサルタントは“職場の健康”を守る技術系のプロフェッショナル」です。
産業医が健康診断や面談などの医療的アプローチを担うのに対し、労働衛生コンサルタントは主に「作業環境」「設備」「作業方法」など、現場のハード面や制度設計に基づくリスク管理を行います。
当社では、この両者の専門性を一人のスタッフが兼ね備えているため、情報共有や判断の一貫性に優れ、より迅速かつ本質的な対応が可能です。
両者のスキルを一人で担うメリット:
- 対応スピードが早い(現場対応と医療判断が即時に可能)
- 情報連携のロスがない(同一人物がトータルで把握)
- 法令順守と健康経営の両立を効率よく実現
このような体制は、産業医選任をこれから検討する企業様にとっても、構築の手間やコストを抑えつつ、最大限の支援を得られる理想的な選択肢となります。
第3章|実際にどんな支援ができる?労働衛生コンサルタントの活動内容
当社では以下のような支援を行っています:
- 作業環境測定・評価(換気・照度・騒音・温熱環境など)
- 化学物質・粉じん対策の提案(リスクアセスメント対応)
- 疾病リスクのある作業環境の是正提案(カビ・湿気・空調管理等)
- 健康障害リスクのある就業環境の見直し
- 衛生教育の実施、衛生管理者向けのアドバイス
とくに、「6月病」「職場のカビ対策」「熱中症対策」「化学物質管理」「長時間労働対策」など、季節的・制度的に課題が集中しやすいタイミングにおいて、専門的な第三者の視点で現場を俯瞰し、再設計することが求められています。
第4章|労働衛生コンサルタントの導入で得られる企業メリット
労働衛生コンサルタントの介入によって得られる主な企業メリットは次のとおりです:
- 健康障害や労災リスクの予防(訴訟・長期休職・離職の防止)
- 生産性の向上(集中力・快適性・エンゲージメントの改善)
- 衛生管理体制の強化(監督署対応や法令遵守)
- 健康経営の推進(従業員満足度・採用広報にも有効)
また、当社では、産業医の選任や面談支援に加えて、職場全体の「健康の土台」を整える労働衛生コンサルティングをセットで提供しています。これにより、医師の所見だけに頼るのではなく、作業環境や制度そのものから健全性を再構築できます。
▼こんな企業様におすすめです:
- 産業医をこれから選任予定で、体制をどう整えるか悩んでいる
- ストレスチェック後の職場改善がうまくいかない
- メンタル不調者の再発を防ぐため、職場環境から見直したい
- 衛生委員会の形骸化を脱却し、実効性を高めたい
まとめ|“人”と“環境”を両輪で支える支援体制を
目に見える不調の前に、目に見えないリスクを摘み取ること。それが真の意味での「健康経営」につながります。
産業医による人的ケアと、労働衛生コンサルタントによる環境的ケア。この両輪が揃ってこそ、職場は本当に健全になります。
当社では、一人の専門家が両資格を有し、現場にも経営にも即したアドバイスを提供可能です。中小企業を中心に、効率的で実効性ある支援をご提供しています。
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監修:株式会社吉川労働衛生コンサルタント産業医三重事務所 代表取締役 産業医/労働衛生コンサルタント 吉川 諒 【対応エリア】三重県を含む東海地方、近畿地方ほか全国対応可
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